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湾岸WIT第7号 2003/03/18 5  「音」と言っても不快な音、耳ざわりな音、というのがありますね。 例えば、掃除機の音なんか。
 集中をそがれる、できればそっとしといてひとりで楽しんでよって音も、ありますね。
 
例えば、テレビの音声。特にCMなんかは元々買ってほしいから音で画像でひきつけようと、うるさい。
 
それがバラエティだかお笑いだかなんだかわからないけどいろいろありがちな得体の知れないでもチェーン店
のジャンクフードのような普通の番組まで、そういううるささになってからだいぶ経ちますねえ。
TVの見方が大体今って、しょっちゅうチャンネル変えられてつまみ食い状態ですし、 視聴率ってことで考えればCMと同じことになりますからね。 そんななんで、TVがついてると、たとえ見てなくても引きずられるし、私なんかはすごく疲れてしまう。
考え方や意見も、知らず知らず誘導されてしまいますしね。
まあただ、それを全否定したくて言ってるんじゃなくて、
そうだとわかった上でつきあっていこうということですね。タバコの煙みたいなものです。

「絶対吸うな」とは言わないまでも、「周りに害及ぼすなよな、迷惑かけるなよな」ですね。
「『うるさいよ』と言われたら、ドアなりフスマなりを閉めてよね」ですね。 単なる音量以上に、刺激が強いもの、ということです。 まあそういう条件はつくけど、TVそのものは好きなんだろうし (毎日何分かは見ますからね)、まだ許してるところはありますよ。 しかしですね、そんな中でも許せないものがあります。 いや、許せないものはいっぱいあるけど、今回は音に関してですよ。 CMなどで始まったのだろうけど、食べ物を食べる時の音(シズル音って言うんでしたっけ?)、 あれが「そそられる、宣伝効果がある」ってことで、使われ出したのっていつごろからでしたっけ?
いや、昔からどこかにあったのかもしれないけど、恥じらいも遠慮もなく垂れ流されるってのは……
!? そりゃ、日常から食べる時には音しますよ。でもそれをわざわざテレビできかせることないじゃないですか! 「テレビでやってんだからいーんだよ」的に刷り込まれちまいますよ。 食べる音というのは「生理的な音」です。生理的ってのは「プライベートな音」ってことですよ。
プライベートなってのをもっと平たく言えば(誤解を恐れずに書きますが)「えっちな音」ですよ。
それを切り取って人前で売り物にする、殊更に強調するのは、「はしたないこと」ですよ。 (「プライベートな」「えっちな」ということそのものを恥ずかしいもの・汚いもの・悪く言う意図はありません。 しかし、それを人前にみだりにさらすことは、どうでしょうか?)  私は別に、マナーにうるさい方でもお行儀がいい方でもありませんよ。むしろ、作法だしきたりだ、細かいこ
とに目くじら立てるのは好かない方です。
 でもこれって、それ以前のレベルですよ。そういう音がTVからしてくると、私は目の前で屁を放られたくら
い、恥ずかしくて不快です。
そういう生理的な音出す子どもってのはいますよ。わかっててわざとやる子とかも。子どもってそういう人の カンにさわることに鋭いですからね。前に行ったことのある放課後のクラブにもいました。口の中で舌を鳴らす
んです。それに対して何て言うかは、なかなか難しいですよね。その子やその場合場合にもよりますね。自分の
プライベートな、生理的な部分まで否定するような言い方はできませんし。
でも、私があいた口が塞がらなかったのは、大人がそれに合わせて、あるいは自分から、それをやっていた ということです。確かにそれだけ家族的で大らかということならそれも……